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プロジェクト詳細

  • コンセプト

    「月」は『平家物語』において単なる情景ではなく、人物の情感を照らし出す存在として描かれています。例えば信連(のぶつら)が高倉宮(たかくらのみや)を守るために孤軍奮闘する場面は、満月の夜の出来事です。
     この情景について批評家の小林秀雄はこう評しています。「彼は月の光を頼りに悪戦するので、月を眺める暇はない。しかし、何んと両者は親しげに寄添うているか」
     戦いに集中する信連と、静寂に佇む「月」との間に生まれる無自覚な親密さ。物語における「月」の象徴的な役割が鮮やかに浮き彫りになっています。
     現代に生きる私たちにとっても、平家琵琶は「月」のように身近な存在になってもらえるはずです。ひとりの夜、琵琶の音色に耳を傾けながら眠りにつく。あるいは、どうしようもない悲しみの中、物語に涙する。
     手の届かない古典芸能としてではなく、日常のなかで平家琵琶の語りを聴くこと────それは過去が現在に、物語が現実へ、ゆるやかに重なり合う体験。「月と琵琶」プロジェクトは、平家琵琶が「生きている芸能」として 日々の生活に根ざすことを目指します。
    (出典:小林秀雄『考へるヒント』所収「平家物語」)

  • 演奏会

    「月と琵琶」プロジェクトでは、第1回演奏会(2025年8月7日)を九段下「鶴めいホール」で開催して以来、ご来場いただいた皆様に「語りを聴く」体験をお届けして参りました。今後もより多くのお客様に親しんでいただけるよう、活動範囲を広げて参ります。


    過去の公演実績

    【第1回】2025年8月7日(19:00開演)
    「祇園精舎 序章」「落足」
     演者:大野美子  講師:清水由美子

    【第2回】2025年9月24日(19:00開演)
    「月見」「藤戸」
     演者:大野美子  講師:清水由美子

    【第3回】2025年11月19日(18:30開演)
    「殿上闇討」「鱸」
     演者:福島真佐子 講師:清水由美子

    【第4回】2026年1月14日(18:30開演)
    「生食」「老馬」
     演者:大野美子  講師:清水由美子
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